\Followお願いします/
\キーワードで記事検索してね/

2025年11月22日(土)・23日(日)に、TANABEES合同ミーティングが開催されました。
参加者が田辺市に集まったのはおよそ1か月ぶり。プロジェクトの共有会議とフィールドワーク・トライアルを行いました。
プロジェクト名:田辺市主催 関係人口創出プログラム「TANABEES」
活動地域:和歌山県田辺市
実施期間:2025年10月〜2026年2月(予定)
TANABEESは、地域プレイヤーと県外の参加者がチームとなって、地域課題を解決するプロジェクトで半年間価値を共創する、和歌山県田辺市が主催のプログラムです。県外の参加者はスキル・視点を持ち寄り、地域プレイヤーとともに本気で対話しながら現場で学び、実践していきます。
本会は、TANABEESプロジェクトの中間地点の合同ミーティングです。
1日目・11月22日(土)はプロジェクトごとの発表、2日目・11月23日(日)はフィールドワークのスケジュールでした。
【タイムスケジュール】
14:00-14:10 オープニング
14:10-14:50 プロジェクト共有会議(寒川紙店)
14:50-15:30 プロジェクト共有会議(志成)
15:30-15:40 休憩
15:40-16:20 プロジェクト共有会議(尖農園)
16:20-16:40 プロジェクト共有会議(Gifted Creative ①)
16:40-17:00 プロジェクト共有会議(Gifted Creative ②)
17:00-17:20 プロジェクト共有会議(Gifted Creative ③)※収録動画
17:20-17:30 クロージング・撮影

オンライン講義からは2週間ぶりとはいえ、一堂に会したのは1か月ぶりのこと。しかし、一瞬で話が弾み、全員が打ち解けている様子でした。
季節が進んで物理的に距離が開いた期間があっても、人同士の関わりは色あせていません。
プロジェクト共有会議の目的は、成果の報告ではありません。中間地点であるこの日までの現状を共有することで、今後のアクションを明確にし、最後に参加者同士が考えを深め合う対話を目的とした会議です。
各チームの発表に対して、ほかの参加者からのフィードバックタイムが20分設けられています。質疑応答を経て疑問や課題を明確に。発表を聞く人はコメントシートを記入し、発表者に贈ります。

キックオフからおよそ1ヶ月間、継続的に取り組んできたこれまでの振り返りをチームごとに発表しました。

TANABEESのプロジェクトは、やりたいことをただ形にするのではなく、地域や関わる人たちの気持ちに向き合いながら進めることに重きを置いています。

できたことを確認し、うまくいっていないことを問うことや意見のやりとりによって考えることになり、このサイクルを回して生まれるのが、前進です。
現状の把握に成功した各チームが、中身をブラッシュアップするきっかけができました。
【タイムスケジュール】
8:00〜9:00 各自朝食(田辺のモーニング散歩など)
9:00〜12:00 フィールドワーク(各プロジェクトのフィールドに分かれて視察・体験)
12:00〜13:00 昼食(各チームごと)
13:00〜15:00 フィールドワーク(各プロジェクトのフィールドに分かれて視察・体験)
15:00〜15:30 クロージング(ふりかえり&記念写真)
15:30〜 解散・駅や空港へ送迎など
尖農園チームは、みかんを使った食品の比較と、みかんの収穫を行いました。


みかんが使われている食品やミカンジュースを持ち寄った朝ごはん。実際に味わってみての感想や、どんなみかんが使われているのかの推測を述べあい、商品開発の視点を共有する時間となりました。
お隣の白浜町にはみかんをまるごと使ったチョコレートを作っている工場があり、そちらも試食できました。
そして昼にはみかんの農地に戻って、チーム2度目となるみかん収穫へ。
青空の下、参加者のご家族も参加した、充実の時間となりました。
寒川紙店チームは、みんたまハウスの障子の貼り替えと、前回のフィールドワークに引き続き、地域の通学路マップ作りを行いました。

かなり年季の入った色の障子。大きなブルーシートを敷いて、古い障子紙を剥がしていきます。
障子枠に丁寧に糊を塗り、新しい真っ白の障子紙を貼っていく様子は、大人が全員で童心にかえっていくようでした。
お昼ご飯の時間には、チーム志成のフィールドワークにお邪魔し、おにぎりと豚汁に舌鼓を打つ寒川紙店チーム。プロジェクトの垣根を超えた交流が生まれました。
そのあとは通学路マップ作り。
地域の小学生も参加して、「ここは危ない」「遊び場がない」などの、リアルな意見を共有できました。実際に手を動かして、街の情報を見える状態にすることで、課題が見えた時間でした。

志成チームは、『街仲食堂 by ジーバーFOOD』立ち上げのための活動を行いました。
拠点となる場所は現在改装中。そのため、トウザン荘で、おにぎりと豚汁の試食会を行いました。

季節の変わり目で健康面が心配な時期でしたが、9名ものおばあちゃんや、地域の皆さんが集まって大盛り上がり。

「ジーバーFOOD」で作るおにぎりをみんなで試作する目的とは言え初めて会う人も多く、初めはよそよそしい雰囲気でした。しかし、打ち解けるといつの間にか一緒におにぎりを握って、みんなで食卓を囲みました。
今後、運営メンバーとしておばあちゃんたちが一緒に関わってくれる期待がふくらみます。今回の出会いと活動は、これからの取り組みにつながる時間になりました。
Gifted Creativeチームは、参加者3名がひとりずつ別々の事業に興味をもち、ひとつひとつの軸を大切にする進め方をしています。そこで、「田辺で事業をつくるなら、田辺を知る」を目標に据えた1日を過ごしました。
午前中は観光ガイドさんとともに街を歩きます。田辺の歴史や暮らし、人をたっぷり教わりました。
その後は、オンライン講義の講師をしていただいた、デザイナーの竹林陽子さんのお宅へ。竹林さんの家は元々は空き家で、住むための場所へと手が加えられたものです。変化の過程や、住人視点からの地域を体感できるお話に触れられました。

午後は榎本家具 販売店「Re-Barrack」の榎本将明さんを訪ね、虫食いの木材・「あかね材」を使った家具・建材を見学。紀州材が直面している課題とその課題解決から見える可能性を知り、ものづくりの奥深さに触れる時間でした。

さらに中村工務店さんの工場も訪問。建築の現場の課題や、林業の課題、職人の技などについて、さまざまな視点からのお話をお聞きできました。
田辺の街と県外からの参加者とがつながり、それぞれのプロジェクトを作っていきます。ここからどんな風に形になっていくのかが楽しみです。

今回もお疲れ様でした。人前で現状を発表して意見を募りつつ、翌日にはそれを踏まえてまた実践に移るという、スピード感にあふれた2日間だったのではないでしょうか。
TANABEESは引き続き、地域と県外からの参加者、地域プレーヤー、コーディネーターが連携して、価値創造プロジェクトを磨き上げていきます。
スケジュールとしては、1月にオンライン新年会を行う予定です。その後は、いよいよ2月21日(土)の最終報告会となります。
しばらく集まる日程が空いていますが、その間の活動がどう展開するのか注目です。